ICF Credentialing Examの対策

コーチングの勉強をされている方の目的は人それぞれで、目標とすること、
地点もまたバラバラですが、目標の一つに国際コーチング連盟の認定を
取得するという方も大勢いらっしゃると思います。

私もコーチングの学びを始める当初から、同じ学ぶのであれば国際資格を
取りたいというのが目標の一つでした。
(とは言え、当初はコーチングの中身すら知らなかったのですが)

その国際コーチング連盟の認定資格取得のために避けて通れないものの
一つに実技試験通過後のWEBテストであるCredentialing Examがあります。

2022年6月まではCKAという通称でWEBテストが行われていましたが、
名称が変わり、その内容も4択の選択肢の中からBESTな行動を選ぶものから
BESTとWORSTをそれぞれ選択することに変更になりました。

旧CKAを受験したことはないのですが、周囲のコーチ仲間の話を聞いてみると
この変更により難易度はだいぶ上がったような気がします。
と言うのも、旧CKAでは1発合格の話をよく聞きましたが、Credentialing Exam
になってからは、6回や7回、多い方では10回という声を聞くようになりました。
かく言う私も4回目にしてやっと通過することが出来ました。

4回も受験したので、私の中にかなりの情報が蓄積されましたので、この経験を元に
これから受験をされるコーチのためにノウハウをいくつか伝えたいと考えています。
全ては書ききれないため、別の機会に講座を開くことも企画していますので
興味ある方はぜひ期待してください。

そもそも、なぜこの試験が難しいかと言うと、「情報が無い!」この一言に尽きると
思います。公開されている情報は今日時点では、ICFの公式ホームページに掲載
されているサンプル8問だけで、過去問が存在しません。そして実際の試験を受けても
試験はPC画面上で行われるため問題の配布がなく、試験結果も点数が教えられるだけで
どの問題が正解だったのか、不正解だったのかを確認する術がないため、自分の解答を
見直すことができません。この結果、どう対策すれば良いのか全く分からずに途方に暮れる
という事が起きます。

きっとこのページに行き着いた方は、そんな状態の中、検索しまくって辿り着いてくれた
のだと思いますので、私の勉強法を少しだけ公開したいと思います。

1 コンピテンシーを読み解くのが王道

これはわかってると言われるかもしれませんし、みんなが口を揃えて言うので、
本当に聞きたいことはここじゃない事は百も承知ですが、でもやっぱり合格の
ためには、倫理規定とコアコンピテンシーの読み込みは外せません。

ただ、何回も読むだけでは試験への対応は難しいです。
と言うのも、試験問題はコンピテンシーを元にした、様々なシチュエーションの
クライアントとコーチのやり取りが出題されるからです。

しかも、それは米国での例、そこにスポンサー(企業)が絡んで来ますので
こうした具体例に対応しなければなりません。ただし、コーチの行動の根本と
なるのは、倫理規定とコアコンピテンシーですので、問題と選択肢を見た時に
どのコアコンピテンシーが問われているかがわかるように
してください。

問題と選択肢を見て、コアコンピテンシーが紐づけられるようになると
BESTとWORSTの答えも自然と分かるようになります。

2 コーチの取り得る行動に着目

出題は、想定されたクライアントに対して、コーチの取るべき行動について
聞かれています。(とってはいけない行動も)

コーチングセッションの中で、コーチが取る行動を文章に著してみると何でしょう?
聴く、質問する、観察する、伝える、褒める、フィーバックする
などなど、いくつか限定されてくるかと思います。

逆にやらないのは、指示する、命令する、一緒に立案する、批判する、泣く
などの行動になります。

こうしたコーチの行動(つまり動詞)に着目することが選択肢を選ぶうえでの
第一歩となります。ただし注意が必要なのは、動詞のみに注目しすぎるのは
大変危険です。例えば、こんな選択肢
①その行動にどんな意味があるのかを尋ねる
②行動できなかった原因を探ってみたいか尋ねる
だったとしたら・・・コーチの行動は同じ「尋ねる」ですが、尋ねている内容は
全く違うものになります。

①はクライアントの思考を探索するため、かつオープンクエスチョンですが、
②はネガティブな側面を追求し、クローズドクエスチョンとなるからです。
この様に、コーチの行動だけではなく、あくまでもクライアント主体の
選択肢になっているかどうか
を確認する必要があります。

3 WORSTを見極める

おそらくですが、早い段階でBESTの選択肢を見極めることはできるようになりますが、
WORSTの選択肢を見極めることが難しいと感じるのではないでしょうか。
私自身も、なんとなく悪い選択肢はわかる、候補は絞れるけど選びきれない、という
状態が多く、長く続きました。

私たちコーチは、クライアントのためにどうすれば良いコーチになれるのか?
どうすればクライアントが気づきを得られる質問ができるのか?と言ったBESTな方法を
見つけるために日々研鑽を積み、常に考えていると思います。
そのため、そういう癖が付いているので、いつもとは逆の悪い行動や悪い質問を
考えること、探すことに慣れていないと思われます。(本来は良い事なのですが)

私にはこの観点がなく、今思えば1~3回目の試験では、WORST選択肢はあやふやで
選び切れなかったことが敗因だと自己分析しています。

ですので、コンピテンシーを読み解く時、サンプル問題を解く時は、ぜひ悪い行動、
なぜ選択肢がWORSTなのか?1番悪い選択肢と2番目に悪い選択肢の差は何か?
を説明できるようになってください。


以上、Credentialing Exam合格のための対策ポイントをいくつか、挙げさせてもらいましたが
ここには書ききれない、もっと具体的な対策もお伝えしたいと思いますので、
なるべく早い段階でセミナーを開催したいと考えております。
できれば定期的な開催にしたいと思っています。

これから受験される方、国際資格を目指される方には、私のように複数回も受験をして
欲しくありませんし、受験料の節約にもなりますので、伝えられることは今後も
お伝えしていこうと考えております。また具体的なことが決まればお知らせします。

皆様の健闘をお祈りいたします!